【アーカイヴ】現代京都藝苑2015「悲とアニマ――モノ学・感覚価値研究会」展 秋丸知貴企画

現代京都藝苑2015
Kyoto Contemporary Art Network Exhibition 2015

悲とアニマ――モノ学・感覚価値研究会
Grief and Anima: an exhibition of works created by artists contributing to the Mono-logy (Monogaku) / Sense-Value Study Group

 

【企画趣旨】
モノ学・感覚価値研究会は、2006年度-2009年度日本学術振興会科学研究費助成事業「モノ学の構築――もののあはれから貫流する日本文明のモノ的創造力と感覚価値を検証する」(研究代表:鎌田東二京都大学こころの未来研究センター教授)により8年前に発足し、現代における日本的感受性の意義や有効性を「モノ学・感覚価値研究」として学問的に追求してきました。また、2008年秋からは芸術領域のアート分科会が発足し、日本的感受性の芸術的表現を理論や実践で探求し、5年間活動成果を積み上げてきました。その集大成として、2015年春に北野天満宮で、鎌田東二監修による「悲とアニマ――モノ学・感覚価値研究会展」を開催致します。
本展では、日本的感受性の芸術的表現の重要主題である「宗教芸術」や「実用芸術」に関わる作品を展示します。そこでは、主に2011年3月11日の東日本大震災を始め、昨今の日本や世界で多発する天災や人災に対し、「悲とアニマ(=光・魂・生命・元型的女性性)」という観点から、単なる個我的な悲哀に留まらない広い大悲的・慈愛的な祈念や鎮魂のあり方を模索し、前向きな希望のメッセージを広く国内外に発信したいと考えています。

企画者 秋丸 知貴

 

会期:2015年3月7(土)-3月14日(土)
Dates: Saturday, March 7 – Saturday, March 14, 2015

会期中無休
Open Everyday

開館時間:午前9時~午後5時(※3月12日のみ午前12時~午後5時)
Opening Hours: 9:00-17:00 (※3/12 12:00-17:00)

会場:北野天満宮(〒602-8386 京都市上京区馬喰町)
Venue: Kitano-Tenmangu Shrine (Bakuro-cho, Kamigyo-ku, Kyoto)

入場無料
Admission Free

監修:鎌田東二
Direction: Toji Kamata

企画:秋丸知貴
Curation: Tomoki Akimaru

展示:大西宏志岡田修二勝又公仁彦狩野智宏上林壮一郎坪文子松生歩三宅一樹渡邊淳司丸谷和史スティーヴン・ギル鎌田東二
Exhibition: Hiroshi OnishiShuji OkadaKunihiko KatsumataTomohiro KanoSoichiro KanbayashiFumiko TsuboAyumi MatsuikeIkki MiyakeJunji WatanabeKazushi MaruyaStephen GillToji Kamata

鎮魂茶会:近藤髙弘大舩真言
Tea Ceremony: Takahiro KondoMakoto Ofune

鎮魂舞台:淡路人形座くーだら劇団(京都伝統文化の森推進協議会)河村博重鎌田東二
Performance: Awaji Ningyo-ZaCoodara Theater Company (Council for Kyoto Traditional Forest Culture)Hiroshige KawamuraToji Kamata

移動舞台車:やなぎみわ
Stage Trailer: Miwa Yanagi

主催:現代京都藝苑実行委員会/モノ学・感覚価値研究会
共催:北野天満宮/京都伝統文化の森推進協議会/京都大学こころの未来研究センター震災関連プロジェクト「こころの再生に向けて」
協賛:株式会社サンレー
後援:PARASOPHIA: 京都国際現代芸術祭2015/琳派400年記念祭委員会/京都大学こころの未来研究センター連携研究プロジェクト「被災地のこころときずなの再生に芸術実践が果たしうる役割を検証する基盤研究Ⅲ」/科研:基盤研究A「身心変容の比較宗教学――心と体とモノをつなぐワザの総合的研究」(研究代表:鎌田東二・2011年-2015年)

【イベント情報】
■京都伝統文化の森推進協議会+第34回身心変容技法研究会合同公開セミナー「森と身心変容」
日時:2015年3月5日(木)13:00~17:00
場所:京都大学稲盛財団記念館3階大会議室(※無料・予約不要)
基調講演①:「木彫刻のアニミズム」
三宅一樹(彫刻家/元多摩美術大学非常勤講師)
基調講演②:「森の自然と人のかかわり~生態学・進化生物学の視点」
伊勢武史(生態学者・進化生物学者/京都大学フィールド科学教育研究センター准教授)
総合討論
司会進行:鎌田東二
主催:京都伝統文化の森推進協議会
共催:京都大学こころの未来研究センター(科研:基盤研究A「身心変容の比較宗教学――心と体とモノをつなぐワザの総合的研究」+ワザ学研究プロジェクト)

■公開シンポジウム①「モノ学・感覚価値研究とアート」
日時:2015年3月7日(土)16:00~18:00
場所:京都大学稲盛財団記念館3階大会議室(※無料・予約不要)
趣旨説明
大西宏志(京都造形芸術大学教授/モノ学・感覚価値研究会アート分科会幹事)
基調講演①:「モノ学・感覚価値研究とは何か」
鎌田東二(京都大学こころの未来研究センター教授/モノ学・感覚価値研究会代表)
基調講演②:「モノ学・感覚価値研究会アート分科会の歩み」
大西宏志(京都造形芸術大学教授/モノ学・感覚価値研究会アート分科会幹事)
基調講演③:「『悲とアニマ』展について」
秋丸知貴(美術史家・インディペンデントキュレーター/「悲とアニマ」展企画者)
総合討論
近藤髙弘(陶芸・美術作家/モノ学・感覚価値研究アート分科会幹事)
岡田修二(画家/成安造形大学教授)
大舩真言(画家/京都精華大学非常勤講師)
司会進行:大西宏志

■公開シンポジウム②「火と水と森とアート」
日時:2015年3月10日(火)13:00~17:00
場所:京都大学稲盛財団記念館3階大会議室(※無料・予約不要)
趣旨説明
鎌田東二(京都大学こころの未来研究センター教授/京都伝統文化の森推進協議会会長)
基調講演①:「火とアート」
勝又公仁彦(美術家・写真家/京都造形芸術大学専任講師)
基調講演②:「水とアート」
近藤髙弘(陶芸・美術作家/京都伝統文化の森推進協議会委員)
基調講演③:「森とアート」
やなぎみわ(演出家・美術作家/京都造形芸術大学教授)
総合討論
吉岡洋(京都大学大学院文学研究科教授/京都伝統文化の森推進協議会委員)
大西宏志(京都造形芸術大学教授/京都伝統文化の森推進協議会委員)
秋丸知貴(美術史家・インディペンデントキュレーター/「悲とアニマ」展企画者)
司会・進行:鎌田東二

■鎮魂茶会
日時:2015年3月11日(水)12:00~15:00
場所:北野天満宮 茶室梅交軒(※有料・要予約)
近藤髙弘/大舩真言

■鎮魂舞台
日時:2015年3月11日(水)17:00~19:00頃(※雨天順延)
場所:北野天満宮 境内駐車場(※無料・予約不要)
17:00~17:05 前口上
鎌田東二+やなぎみわ
17:05~17:15 移動舞台車ライトアップ&トランスフォーム
やなぎみわ(演出家・美術作家/京都造形芸術大学教授)
17:15~17:45 淡路人形芝居「戎舞」
淡路人形座
17:45~18:15 電気紙芝居「くーりんと京だらぼっち」
くーだら劇団(京都伝統文化の森推進協議会)
18:15~18:45 能舞「天神~鎮魂・悲とアニマ」
河村博重(観世流能楽師・重要無形文化財/京都造形芸術大学客員教授)
鎌田東二(神道ソングライター/京都大学こころの未来研究センター教授)
18:45~18:50 後口上
加藤迪夫(北野天満宮権宮司)

 


【第一会場:社務所】

撮影A:高嶋清俊  PhotoA: Kiyotoshi Takashima
撮影B:勝又公仁彦 PhotoB: Kunihiko Katsumata
撮影C:田邊真理  PhotoC: Mari Tanabe

 

 B
社務所(外観)

 C
斎館(前)

 C
斎館(後)

 C
広間

 C
広間

 

【展示作品】

 C

鎌田 東二/渡邊 淳司+丸谷 和史 《超訳古事記(Yu bi Yomu 版)》
Toji Kamata/Junji Watanabe+Kazushi Maruya Ultra-translated KOJIKI ver. Yu bi Yomu
音声・コンピュータプログラム Voice, Computer
2015年 H24×W17×D0.8cm

上林 壮一郎 《役に立たない書見台》
Soichiro Kanbayashi Useless bookrest
桂・タモ・オイル仕上げ Katsura tree, Tamo tree, Oil finish
2007年 H54×W38×D24cm

 

 C

上林 壮一郎 《バックアップジャパン‐座卓》
Soichiro Kanbayashi BACK UP JAPAN‐LOW TABLE
杉(低温乾燥した尾鷲香杉) Cryptomeria Japonica (Japanese Cedar of Owase with scent of wood)
2011年 約H20×W80×D25cm

 

 C

狩野 智宏 《コスモゴニー》
Tomohiro Kano cosmogony
ガラス glass
2015年 H13㎝×W26㎝×D13㎝

 

 C

松生 歩 《天地をつなぐものたちⅡ》
Ayumi Matsuike Existence to connect the sky and the ground II
雲肌麻紙・岩絵具・木炭 Japanese paper, natural mineral pigments, charcoal
2011年 H145.5×W112.1cm

 

 C

松生 歩 《気配》
Ayumi Matsuike a sign
雲肌麻紙・岩絵具・木炭 Japanese paper, natural mineral pigments, charcoal
2005年 H90.9×W116.7cm

 

 A

坪 文子 《エネルギー》
Fumiko Tsubo Energy
真鍮/硯石(宮城県石巻市雄勝) Brass/Suzuriisi
1985年/2015年 H20㎝×W20㎝×H20㎝

 

 A

スティーヴン・ギル 《平静へのグラデーションⅠ》
Stephen Gill Gradation to Serenity I
石・風化された鉄・流木・英語俳句 stones, weathered iron, driftwood, English haiku
2015年 H36×W36×D43cm

スティーヴン・ギル 《平静へのグラデーションⅡ》
Stephen Gill Gradation to Serenity II
石・貝殻・英語俳句 stones, shell, English haiku
2015年 H17×W14×D16cm

スティーヴン・ギル 《平静へのグラデーションⅢ》
Stephen Gill Gradation to Serenity III
石・風化されたアルミ・種・英語俳句 stones, weathered aluminium, seeds, English haiku
2015年 H13×W14×D35cm

スティーヴン・ギル 《平静へのグラデーションⅣ》
Stephen Gill Gradation to Serenity IV
石・英語俳句 stones, English haiku
2015年 H14×W16×D35cm

 

 B

岡田 修二 《Take#13》
Shuji Okada Take#13
油彩・キャンバス Oil. Canvas
1998年 H183×W400cm

 

 B

三宅 一樹 《杉木立男神》
Ikki Miyake The male deity of cedar
杉 Japanese cedar
2014年 H240×W70×D8cm

 

 B

三宅 一樹 《KODAMA》
Ikki Miyake KODAMA
欅板に柿渋・胡粉 zelkova tree board, persimmon tannin, white-wash
2013年 S100号変形(H161×W161×D3cm)

 

 B

三宅 一樹 《スサノオ》
Ikki Miyake SUSANOO
樫神木 sacred evergreen oak
2014年 H28×W48×D27cm

 


【第二会場:神楽殿】

撮影:勝又公仁彦 Photo: Kunihiko Katsumata


神楽殿(外観)


神楽殿(内観)


神楽殿(内観)

【展示作品】

鎌田東二 《合一(石巻市雄勝町石神社)》
Toji Kamata Unio mystica
写真(ピグメント・プリント) photograph (pigment print)
2014年8月撮影 H67×W100cm

 

鎌田東二 《大島のオーソレミヨ(気仙沼市大島亀山)》
Toji Kamata Singing from Ohsima
写真(ピグメント・プリント) photograph (pigment print)
2014年5月撮影 H100×W67cm

 

鎌田東二 《石の声(石巻市北上町釣石神社)》
Toji Kamata Voice of Stone
写真(ピグメント・プリント) photograph (pigment print)
2014年5月撮影 H67×W100cm

 

大西宏志 《TSUNAMI 》
Hiroshi Onishi TSUNAMI
TVモニタ・座布団・仏像 TV monitor, floor cushion, a statue of Buddha
2011年 TVモニタ:H56×W92×D18cm 座布団:直径1尺(H30×W30×D5cm) 仏像:H7×W4×D4cm

 

勝又公仁彦 《Japanoscape「2014年9月21日 石川県鳳珠郡穴水町」》
Kunihiko Katsumata Japanoscape「21st. Sept. 2014, Anamizucho, Hosugun, Ishikawa, Japan」
写真(ピグメント・プリント) photograph (pigment print)
2000年 H100×W67cm

 

勝又公仁彦 《Japanoscape「2000年4月 奈良県吉野郡十津川村」》
Kunihiko Katsumata Japanoscape「Apr.2000,Totsukawamura,Yoshino,Nara,Japan」
写真(発色現像方式印画) Photograph (chromogenic print)
2000年 H75×W100cm

 

勝又公仁彦 《Japanoscape「2000年4月 和歌山県東牟婁郡那智勝浦町」》
Kunihiko Katsumata Japanoscape「Apr.2000,Nachikatsuuracho,Higashimuro,Wakayama,Japan」
写真(発色現像方式印画) Photograph (chromogenic print)
2000年 H100×W75cm

 


【茶室梅交軒:鎮魂茶会】

撮影:勝又公仁彦 Photo: Kunihiko Katsumata

 


梅交軒(外観)


梅交軒(外観)


梅交軒(内観)

【展示作品】

近藤髙弘 《Reduction―空和(ウツワ)―》
Takahiro Kondo Reduction: UTSUWA
東北の原土・登り窯焼成・自然灰
2014年

近藤髙弘 《不忘井戸碗》
Takahiro Kondo IDOWANWASUREZU
東北の原土・登り窯焼成・自然灰
2011年

大舩真言 《Reflection field》
Makoto Ofune Reflection field
岩絵具、膠・桜石 mineral pigments with hide glue on Cerasite (cherry blossom stone)
2015年

 


【境内駐車場:鎮魂舞台】

撮影:勝又公仁彦 Photo: Kunihiko Katsumata

 


やなぎみわ
移動舞台車《花鳥虹》
2014年

 


淡路人形芝居「戎舞」


電気紙芝居「くーりんと京だらぼっち」


移動舞台車と能舞「天神~鎮魂・悲とアニマ」


序~天神~赤の仮面・杖を持った天神


破~探すために生きてきた~青い仮面~扇


急~ふるさと~白女面~梅の花

 

【関連論考】

現代京都藝苑2015「悲とアニマ――モノ学・感覚価値研究会」展
現代京都藝苑2015「素材と知覚――『もの派』の根源を求めて」展
現代京都藝苑2021「悲とアニマⅡ~いのちの帰趨~」展 第1会場:両足院
現代京都藝苑2021「悲とアニマⅡ~いのちの帰趨~」展 第2会場:The Terminal KYOTO
現代京都藝苑2021「悲とアニマⅡ~いのちの帰趨~」展 関連イベント

悲しみを癒す生命の根源に触れる「悲とアニマⅡ~いのちの帰趨~」三木学評
生命の息吹を育む芸術「悲とアニマⅡ~いのちの帰趨~」三木学評

著者: (AKIMARU Tomoki)

美術評論家・美学者・美術史家・キュレーター。1997年多摩美術大学美術学部芸術学科卒業、1998年インターメディウム研究所アートセオリー専攻修了、2001年大阪大学大学院文学研究科文化表現論専攻美学文芸学専修修士課程修了、2009年京都芸術大学大学院芸術研究科美術史専攻博士課程単位取得満期退学、2012年京都芸術大学より博士学位(学術)授与。2013年に博士論文『ポール・セザンヌと蒸気鉄道――近代技術による視覚の変容』(晃洋書房)を出版し、2014年に同書で比較文明学会研究奨励賞(伊東俊太郎賞)受賞。2010年4月から2012年3月まで京都大学こころの未来研究センターで連携研究員として連携研究プロジェクト「近代技術的環境における心性の変容の図像解釈学的研究」の研究代表を務める。主なキュレーションに、現代京都藝苑2015「悲とアニマ——モノ学・感覚価値研究会」展(会場:北野天満宮、会期:2015年3月7日〜2015年3月14日)、現代京都藝苑2015「素材と知覚——『もの派』の根源を求めて」展(第1会場:遊狐草舎、第2会場:Impact Hub Kyoto〔虚白院 内〕、会期:2015年3月7日〜2015年3月22日)、現代京都藝苑2021「悲とアニマⅡ~いのちの帰趨~」展(第1会場:両足院〔建仁寺塔頭〕、第2会場:The Terminal KYOTO、会期:2021年11月19日~2021年11月28日)、「藤井湧泉——龍花春早 猫虎懶眠」展(第1会場:高台寺、第2会場:圓徳院、第3会場:掌美術館、会期:2022年3月3日~2022年5月6日)等。2023年に高木慶子・秋丸知貴『グリーフケア・スピリチュアルケアに携わる人達へ』(クリエイツかもがわ・2023年)出版。

2010年4月-2012年3月: 京都大学こころの未来研究センター連携研究員
2011年4月-2013年3月: 京都大学地域研究統合情報センター共同研究員
2011年4月-2016年3月: 京都大学こころの未来研究センター共同研究員
2016年4月-: 滋賀医科大学非常勤講師
2017年4月-2024年3月: 上智大学グリーフケア研究所非常勤講師
2020年4月-2023年3月: 上智大学グリーフケア研究所特別研究員
2021年4月-2024年3月: 京都ノートルダム女子大学非常勤講師
2022年4月-: 京都芸術大学非常勤講師

【投稿予定】

■ 秋丸知貴『近代とは何か?――抽象絵画の思想史的研究』
序論 「象徴形式」の美学
第1章 「自然」概念の変遷
第2章 「象徴形式」としての一点透視遠近法
第3章 「芸術」概念の変遷
第4章 抽象絵画における形式主義と神秘主義
第5章 自然的環境から近代技術的環境へ
第6章 抽象絵画における機械主義
第7章 スーパーフラットとヤオヨロイズム

■ 秋丸知貴『美とアウラ――ヴァルター・ベンヤミンの美学』
第1章 ヴァルター・ベンヤミンの「アウラ」概念について
第2章 ヴァルター・ベンヤミンの「アウラの凋落」概念について
第3章 ヴァルター・ベンヤミンの「感覚的知覚の正常な範囲の外側」の問題について
第4章 ヴァルター・ベンヤミンの芸術美学――「自然との関係における美」と「歴史との関係における美」
第5章 ヴァルター・ベンヤミンの複製美学――「複製技術時代の芸術作品」再考

■ 秋丸知貴『近代絵画と近代技術――ヴァルター・ベンヤミンの「アウラ」概念を手掛りに』
序論 近代技術的環境における心性の変容の図像解釈学的研究
第1章 近代絵画と近代技術
第2章 印象派と大都市群集
第3章 セザンヌと蒸気鉄道
第4章 フォーヴィズムと自動車
第5章 「象徴形式」としてのキュビズム
第6章 近代絵画と飛行機
第7章 近代絵画とガラス建築(1)――印象派を中心に
第8章 近代絵画とガラス建築(2)――キュビズムを中心に
第9章 近代絵画と近代照明(1)――フォーヴィズムを中心に
第10章 近代絵画と近代照明(2)――抽象絵画を中心に
第11章 近代絵画と写真(1)――象徴派を中心に
第12章 近代絵画と写真(2)――エドゥアール・マネ、印象派を中心に
第13章 近代絵画と写真(3)――後印象派、新印象派を中心に
第14章 近代絵画と写真(4)――フォーヴィズム、キュビズムを中心に
第15章 抽象絵画と近代技術――ヴァルター・ベンヤミンの「アウラ」概念を手掛りに

■ 秋丸知貴『ポール・セザンヌと蒸気鉄道 補遺』
第1章 ポール・セザンヌの生涯と作品――19世紀後半のフランス画壇の歩みを背景に
第2章 ポール・セザンヌの中心点(1)――自筆書簡と実作品を手掛かりに
第3章 ポール・セザンヌの中心点(2)――自筆書簡と実作品を手掛かりに
第4章 ポール・セザンヌと写真――近代絵画における写真の影響の一側面

■ Tomoki Akimaru Cézanne and the Railway
Cézanne and the Railway (1): A Transformation of Visual Perception in the 19th Century
Cézanne and the Railway (2): The Earliest Railway Painting Among the French Impressionists
Cézanne and the Railway (3): His Railway Subjects in Aix-en-Provence

■ 秋丸知貴『岸田劉生と東京――近代日本絵画におけるリアリズムの凋落』
序論 日本人と写実表現
第1章 岸田吟香と近代日本洋画――洋画家岸田劉生の誕生
第2章 岸田劉生の写実回帰 ――大正期の細密描写
第3章 岸田劉生の東洋回帰――反西洋的近代化
第4章 日本における近代化の精神構造
第5章 岸田劉生と東京

■ 秋丸知貴『〈もの派〉の根源――現代日本美術における伝統的感受性』
第1章 関根伸夫《位相-大地》論――観念性から実在性へ
第2章 現代日本美術における自然観――関根伸夫の《位相-大地》(1968年)から《空相-黒》(1978年)への展開を中心に
第3章 Qui sommes-nous? ――小清水漸の1966年から1970年の芸術活動の考察
第4章 現代日本美術における土着性――小清水漸の《垂線》(1969年)から《表面から表面へ-モニュメンタリティー》(1974年)への展開を中心に
第5章 現代日本彫刻における土着性――小清水漸の《a tetrahedron-鋳鉄》(1974年)から「作業台」シリーズへの展開を中心に

■ 秋丸知貴『藤井湧泉論――知られざる現代京都の超絶水墨画家』
第1章 藤井湧泉(黄稚)――中国と日本の美的昇華
第2章 藤井湧泉と伊藤若冲――京都・相国寺で花開いた中国と日本の美意識(前編)
第3章 藤井湧泉と伊藤若冲――京都・相国寺で花開いた中国と日本の美意識(中編)
第4章 藤井湧泉と伊藤若冲――京都・相国寺で花開いた中国と日本の美意識(後編)
第5章 藤井湧泉と京都の禅宗寺院――一休寺・相国寺・金閣寺・林光院・高台寺・圓徳院
第6章 藤井湧泉の《妖女赤夜行進図》――京都・高台寺で咲き誇る新時代の百鬼夜行図
第7章 藤井湧泉の《雲龍嘯虎襖絵》――兵庫・大蔵院に鳴り響く新時代の龍虎図(前編)
第8章 藤井湧泉の《雲龍嘯虎襖絵》――兵庫・大蔵院に鳴り響く新時代の龍虎図(後編)
第9章 藤井湧泉展――龍花春早・猫虎懶眠
第10章 藤井湧泉展――水墨雲龍・極彩猫虎
第11章 藤井湧泉展――龍虎花卉多吉祥
第12章 藤井湧泉展――ネコトラとアンパラレル・ワールド

■ 秋丸知貴『比較文化と比較芸術』
序論 比較の重要性
第1章 西洋と日本における自然観の比較
第2章 西洋と日本における宗教観の比較
第3章 西洋と日本における人間観の比較
第4章 西洋と日本における動物観の比較
第5章 西洋と日本における絵画観(画題)の比較
第6章 西洋と日本における絵画観(造形)の比較
第7章 西洋と日本における彫刻観の比較
第8章 西洋と日本における建築観の比較
第9章 西洋と日本における庭園観の比較
第10章 西洋と日本における料理観の比較
第11章 西洋と日本における文学観の比較
第12章 西洋と日本における演劇観の比較
第13章 西洋と日本における恋愛観の比較
第14章 西洋と日本における死生観の比較

■ 秋丸知貴『ケアとしての芸術』
第1章 グリーフケアとしての和歌――「辞世」を巡る考察を中心に
第2章 グリーフケアとしての芸道――オイゲン・ヘリゲル『弓と禅』を手掛かりに
第3章 絵画制作におけるケアの基本構造――形式・内容・素材の観点から
第4章 絵画鑑賞におけるケアの基本構造――代弁と共感の観点から
第5章 フィンセント・ファン・ゴッホ論
第6章 エドヴァルト・ムンク論
第7章 草間彌生論
第8章 アウトサイダー・アート論

■ 秋丸知貴『芸術創造の死生学』
第1章 アンリ・エランベルジェの「創造の病い」概念について
第2章 ジークムント・フロイトの「昇華」概念について
第3章 カール・グスタフ・ユングの「個性化」概念について
第4章 エーリッヒ・ノイマンの「中心向性」概念について
第5章 エイブラハム・マズローの「至高体験」概念について
第6章 ミハイ・チクセントミハイの「フロー」概念について

■ 秋丸知貴『現代京都藝苑2015/2021』
現代京都藝苑2015「悲とアニマ――モノ学・感覚価値研究会」展
現代京都藝苑2015「素材と知覚――『もの派』の根源を求めて」展
現代京都藝苑2021「悲とアニマⅡ~いのちの帰趨~」展 第1会場:両足院
現代京都藝苑2021「悲とアニマⅡ~いのちの帰趨~」展 第2会場:The Terminal KYOTO
現代京都藝苑2021「悲とアニマⅡ~いのちの帰趨~」展 関連イベント
現代京都藝苑2021「悲とアニマⅡ~いのちの帰趨~」展 開催報告

http://tomokiakimaru.web.fc2.com/