「美術評論のこれまでとこれから」馬定延

質問1これまでの美術評論でもっとも印象的なものについてお答えください。

①続けることを諦めない印刷物
2024年1月6日に亡くなられた福住治夫さんと福住さんが編集を務めた『あいだ』の活動。「あいだの会」のホームページは現存しませんが、光田由里会員が会報(2020年11月14日公開)に寄稿した「『あいだ』の四半世紀」が貴重な参考資料として残っています。

②即時的ではないオンライン・メディア
椹木野衣「追悼・三上晴子-彼女はメディア・アーティストだったか」ART iT、2015年

 

質問2これからの美術評論はどのようなものになりうるかをお答えください。

予想ではないですが、これからの時代にも上記のような美術評論がなくならないことを願っています。

 

 

著者: (MA Jungyeon)

1980年ソウル生まれ。東京藝術大学大学院映像研究科修了(博士・映像メディア学)。著書『日本メディアアート史』(2014)、共編著書『SEIKO MIKAMI: 三上晴子-記録と記憶』(2019)、論文「光と音を放つ展示空間?現代美術と映像メディア」(2019)、「アートとメディア」(2021)、共訳書『Paik-Abe Correspondence』(2018)、『田中功起:リフレクティヴ・ノート(選集)』(2020-21)など。現在、関西大学文学部映像文化専修准教授、国立国際美術館客員研究員、韓国月刊美術東京通信員。https://researchmap.jp/snowshoerabbit