「美術評論のこれまでとこれから」gnck

質問1これまでの美術評論でもっとも印象的なものについてお答えください。

 

質問2これからの美術評論はどのようなものになりうるかをお答えください。

そもそも、美術評論そのものについて論評する立場にないので、これまでやってきたことを素朴に述べるに留まるしかないが、「作品を記述し良し悪しを判断し、その論拠を述べる」以上のことは特にない。ファインアートにある種の公的な身分が存するとすれば、それは作品の自由な批評に開かれていることに加え、その批評が共有され広く議論されることが(国民国家の共同体の)美的感性を高めるとともに、健全な議論と相互理解の基盤に寄与する、とするほかない。

 

 

著者: (gnck)

評論家。1988年生まれ。 「画像の演算性の美学」を軸に、webイラストから現代美術まで研究する。
美術手帖第15回芸術評論募集第一席。武蔵野美術大学芸術文化学科卒 。

主な論文に
「電子のメディウムの時代、デジタル画像の美学」『スクリーン・スタディーズ』(東京大学出版,2018)
「梅沢和木 キャラと画像とインターネット-画像の演算性の美学Ⅰ-」『Re:エターナル画像フォースコア』(CASHI°,2018)

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