知られざる現代京都の超絶水墨画家(9)「藤井湧泉展――龍花春早・猫虎懶眠」秋丸知貴評

「藤井湧泉展――龍花春早 猫虎懶眠」

会期:2022年3月4日(金)~5月5日(木・祝)
会場:高台寺・圓徳院・掌美術館

「藤井湧泉展 龍花春早 猫虎懶眠」公式サイト

 

2022年春、画家の藤井湧泉(ふじい・ゆうせん)による「現代的な龍虎図」をテーマとする特別展「龍花春早 猫虎懶眠(りょうかしゅんそう・ねことららいみん)」が、京都市内の高台寺・圓徳院・掌美術館の三会場合同で開催された。企画者は、湧泉の10年来の友人であり、同じく京都市内の北野天満宮や建仁寺塔頭の両足院等でキュレーション経験のある筆者である。

藤井湧泉は、1964年に中華人民共和国江蘇省啓東市で生まれた水墨画家である。中国名は、「黄稚(ホワン・ツィー)」という。中国では、「稚」は若さを意味するポジティヴな語である。

湧泉は、早くから優れた画才を発揮した。1984年に中国の名門美術大学である蘇州大学藝術学院を優秀な成績で卒業後、21歳で北京化繊工学院の講師に抜擢されている。1988年に北京服装学院と改称された同校は、人民服の時代を経て中国でもファッションが重視されるようになり、伝統的な服飾文化と現代的な美意識の融合を目指して設立された、中国全土で唯一「服装」を校名に含む高等教育機関である。なお、校章のコンペでは湧泉のデザインが採択され、現在も使用されている。

湧泉は、国家公認の少壮気鋭の画家として順風満帆な生活を送っていた。しかし、美を極めようとする心は次第に中国大陸を超えて世界に広がり、ヨーロッパに雄飛した後の1992年に来日する。そして、藤井姓の日本人女性と結婚して日本名「藤井雅一(ふじい・まさかず)」となり、一男一女に恵まれる。以来、30年以上京都を拠点にファイン・アートから意匠図案まで幅広く活動している。

湧泉が京都で学んだ最大のものは、「引き算の美意識」である。湧泉は、この「引き算の美意識」を、特に今も京都にその伝統が色濃く残る俵屋宗達や尾形光琳等の琳派から学んだという。

つまり、基本的に中国は「足し算の美意識」であり、できるだけ対象を濃密に描くと共に画面の余白を埋め尽くそうとする。言い換えれば、それは立体的な写実美の方向性である。これに対し、日本の「引き算の美意識」は、できるだけ対象を簡素に描くと共に画面に余白を取ろうとする。換言すれば、これは装飾的な平面美の方向性である。湧泉が目指すものは、この「足し算の美意識」と「引き算の美意識」の究極の調和である。常々、湧泉は「足し算の美意識を日本に伝え、引き算の美意識を中国に伝えたい」と語っている。

 

「藤井湧泉展 龍花春早 猫虎懶眠」 高台寺会場

 

2008年には縁があり、湧泉は京都の臨済宗大徳寺派の酬恩庵(一休寺)に、一休が将軍足利義満の無理難題に対し「絵の中の虎を追い出してください」と切り返す頓智話にちなむ《虎絵衝立》を描いている。また、2009年には奈良の南都七大寺の一つ西大寺に《仏画》を納めている。

2010年には、湧泉は京都の臨済宗建仁寺派の高台寺の塔頭である圓徳院の後藤典生第13代住職に画才を見出されて、《蓮独鯉図》襖絵6面を描いている。これが機縁となり、後藤典生師が執事長も兼任していた高台寺にも襖絵を描くことになり、2019年に後任の奥村紹仲執事長の下で《妖女赤夜行進図》襖絵12面を奉納している。

知られざる現代京都の超絶水墨画家(6)「藤井湧泉の《妖女赤夜行進図》――京都・高台寺で咲き誇る新時代の百鬼夜行図」

この間、湧泉は、2012年に松井昌京都大学名誉教授の紹介で哲学者梅原猛氏から「湧泉」の雅号を授かっている。これは、名字の「藤井」と懸けつつ、湧泉の尽きず溢れる画想を称える、ピクチャレスクで詩情豊かな雅号といえる。

また、同2012年に臨済宗相国寺派の有馬頼底管長に画才を認められて、京都五山第二位の相国寺と、その院外塔頭である金閣寺(鹿苑寺)に水墨作品を収めている。また、2017年には相国寺塔頭の林光院に澤宗泰住職の下で80面の障壁画・襖絵を完成させている。林光院は通常非公開であるが、2018年に画作完成を記念して第52回「京の冬の旅」で特別公開された。そこで描かれた襖絵の虎は公式リーフレットの表紙も飾り、一目見たら忘れられない「猫のような虎」として全国的に評判となった。

知られざる現代京都の超絶水墨画家(2)「藤井湧泉と伊藤若冲――京都・相国寺で花開いた中国と日本の美意識(前編)」

知られざる現代京都の超絶水墨画家(3)「藤井湧泉と伊藤若冲――京都・相国寺で花開いた中国と日本の美意識(中編)」

知られざる現代京都の超絶水墨画家(4)「藤井湧泉と伊藤若冲――京都・相国寺で花開いた中国と日本の美意識(後編)」

このように、京都や奈良の古刹名刹に数々の水墨作品を納めている湧泉であるが、ほとんどの作品が非公開か寺院内で実用されており、常時展示されて鑑賞できる作品は圓徳院の《蓮独鯉図》のみであった。そこで、湧泉の評価の高まりを受けて、圓徳院の後藤正晃第14代住職の主導により、高台寺、圓徳院、そして高台寺付属の掌美術館の3会場合同で、湧泉の新作を中心とする個展として特別展「龍花春早 猫虎懶眠」が開催される運びとなった。

◇ ◇ ◇

本展「龍花春早 猫虎懶眠」のテーマは、禅宗寺院における「龍虎図」である。それも、常に古典的伝統の現代的解釈を目指している湧泉ならではの「現代的な龍虎図」である。

元々、龍虎図は禅画の画題の一つであり、天と地をそれぞれ統べる聖獣が相対して益々勢いを増す場面を描いた縁起の良い画題である。湧泉の独創は、その「龍虎図」を「四睡図」と組み合わせたところにある。つまり、「四睡図」は、虎に乗って歩くと言われた豊干禅師と、弟子の寒山と拾得が、虎と一緒にうたた寝をしている画題である。これは、禅の一つの境地を示す禅機画であり、虎が猛獣であるだけに少なくとも平和や安寧を意味していることは間違いない。そして、湧泉は他の三聖の姿を消し、うたた寝をする虎だけを取り出し、それを龍と組み合わせて新しい「龍虎図」としたのである。そこでは、ただ単に両者がいがみ合うというよりも、一方が他方を受け流すことで平和が生まれるという一つ高いレベルの調和が表現されている。

興味深いことは、その湧泉の描く欠伸をしたり微睡んだりしている虎が、どうしても可愛い「猫」に見えることである。これもまた、湧泉自身の生来の親しみやすい性格に加えて、湧泉が日本の絵画的伝統に学んだ成果の一つである。

つまり、古来日本に虎は生息しないので、日本人が虎を描く際には、生きている虎を実見せずに中国や朝鮮から伝わる虎の絵画や毛皮を基に、空想を膨らませたり身近な猫をモデルにして描くしかなかった。そのため、豹が虎の雌であると勘違いされたり、長沢芦雪のように描かれる虎が猫のようにどんどん可愛くなっていくという独特の現象が生じた。その背景には、和辻哲郎が『風土』で示唆するように、地理的に大自然の恵みが豊富で外敵の侵入からも守られていた日本では、精神風土において人間関係の和を貴び、子供のような愛嬌と無邪気さが好まれたという背景があったことを指摘できる。

湧泉の描く「猫虎」も、そうした日本の「カワイイ虎」の絵画的伝統に連なるものといえる。ただし、湧泉の猫虎の描写は極めて濃密であり、その一本一本長いストロークで緻密に描き込まれた体毛の表現にはやはり中国的な「足し算の美意識」も反映している。

なお、龍も中国由来の空想上の動物であり、古来実見できず手本となる舶来絵画も少なかった。そのため、日本人が龍を描く際には、次第に怪異を示すものとして三本指が主流になったと言われている。これに対し、本場中国の真正の龍は五本指である。これを踏まえて、本展で展示される湧泉の龍は全て五本指であることを付言しておこう。

ここで、展覧会名について一言触れておきたい。「龍花春早 猫虎懶眠」は、湧泉が考えたサブタイトルである。当初は、音読みで「りょうかしゅんそう・びょうこらいみん」と韻を踏んでいた。しかし、企画者である筆者は、本展では湧泉の描く猫虎の日本的な親しみやすさと可愛らしさを表現することが重要と考えた。そこで、敢えて「りょうかしゅんそう・ねことららいみん」と部分的に訓読みに変更したことを付記しておきたい。

また、「懶」は難しい字であるが、基本的に「怠ける」という意味であり、「懶眠」は「惰眠をむさぼる」という意味合いである。すなわち、本展の湧泉の水墨画世界では、花咲く春に、龍と対峙する虎は呑気にうたた寝を楽しんでいる。本展では厳めしい龍よりもそうした癒し系の猫虎の数の方がずっと多いが、そこには本年が「寅年」であり、新型コロナ禍やウクライナ戦争で世の中が不安定な中で何とか人心が穏やかで平和であって欲しいという願いが込められている。

ちなみに、高台寺が属する臨済宗建仁寺派の総本山で近隣にある建仁寺は、京都五山の第三位で、中国から日本に臨済宗を伝えた栄西が創建した京都最古の禅宗寺院である。また、同じ臨済宗建仁寺派で、高台寺掌美術館の水谷信行館長が住職を務める慈芳院には、京都最古の龍虎図である単庵智伝筆の《龍虎図屏風》(重要文化財)が伝わっている。その点で、本展は正に京都の正統な龍虎図文化のお膝元で開かれる最新の龍虎図展と言えるだろう。

◇ ◇ ◇

本展「龍花春早 猫虎懶眠」の見どころを紹介しよう。

展示されるのは、藤井湧泉の2004年から2022年までの水墨作品である。高台寺には16点、圓徳院には12点、掌美術館には13点、合計で41点が展示される。基本的に全て平面絵画であるが、意匠図案として着物帯やトートバッグも展示した。分量的には3会場共にほぼ均等であり、各会場には必ず龍虎図を1組展示することを基本コンセプトとしている。

会場ごとにテーマが分かれているので、それぞれ完結した展覧会として見ることができる。また、3会場通して見ると、湧泉の花鳥画と美人画の多彩な画風を一通り通覧できる構成になっている。署名落款については、基本的に2011年までの作品は「黄稚」、2012年以後は「湧泉」である。

 

図1 藤井湧泉《妖女赤夜行進図》2019年

 

高台寺の展示の見どころは、何よりもまず本尊の釈迦如来を挟んで本堂内陣の左右を飾る12面の襖絵《妖女赤夜行進図》(2019年)(図1)である。

平安時代には、高台寺がある東山は「鳥辺野」と呼ばれる風葬地であり、幽霊や妖怪の目撃が絶えなかった。そこで、現在でも高台寺は、生や死を考え命を見つめ直す機会とするために、毎夏7月15日から8月31日まで「百鬼夜行展」を開催している。通常、《妖女赤夜行進図》はこの「百鬼夜行展」で展示するために奉納されたものであったが、本展では特別に春に公開される。

湧泉は、百鬼夜行図を現代的に翻案する際に、ただ単に見た目が怖いだけの幽霊や妖怪を描くのではなく、誰の心にも潜む魔性こそを描き出そうと考えた。そこで、日本人とも中国人とも、過去とも現代とも、現実とも幻影とも限定せずに、一つの普遍的な女性美(アニマ)を描きつつ、その美しさと裏表の魔性を同時に描出しようとした。英題の「Enchantresses Promnading in the Crimson Night」が示すように、背景の深紅は黄昏の逢魔時を意味すると共に祝祭空間を表現している。

同様の意図で、妖女達が着飾る華やかで美しい服装には、鬼や地獄等の怪奇図案が描き込まれている。注目すべきは、右から8番目の女性の着物に描かれた猫虎である(図2)。この意匠図案の猫虎が、続く書院の10枚の猫虎絵画への導入となっている。

 

図2 藤井湧泉《妖女赤夜行進図》(部分)2019年

 

書院では、本堂と打って変わって春らしい陽気な猫虎絵画が中心になっている。特に、公式サイトや特別拝観ポスターに登場する鮮やかな暖色を基調とする《迎春猫虎図》(2022年)(図3)は、色彩家(カラリスト)としての湧泉の面目躍如である。また、《高台寺蒔絵猫虎図》(2022年)(図4)は、国指定史跡名勝の高台寺庭園を挟んで繋がる屋外の霊屋(重要文化財)の高台寺蒔絵の「花筏」と呼応している。

 

図3 藤井湧泉《迎春猫虎図》2022年

 

図4 藤井湧泉《高台寺蒔絵猫虎図》2022年

 

書院の床の間には、大輪の牡丹の掛軸2点を展示した(図5)。中国由来の牡丹は、中国では「百花の王」とされ「高貴」や「王者の風格」を意味する。この寄り添うような2本の大輪の牡丹は、同じく高台寺庭園を挟んで繋がる霊屋に仲睦まじく眠る、豊臣秀吉公と北政所ねね様に捧げられている。なお、高台寺の水谷宜行執事の創意により、「猫虎」のテーマに合わせて虎杢の出た楓の飾り花台を取り合わせている。

 

図5 藤井湧泉《牡丹図》2021年・《牡丹図》2021年

 

◇ ◇ ◇

 

圓徳院の展示の見どころは、まず本尊の釈迦如来を挟んで本堂内陣の左右を飾る、龍虎図の組み合わせとしての《大猫虎図》(2022年)(図6)と《大雲龍図》(2021年)(図7)である。特に、《大雲龍図》の右向きの黒龍は、本堂内陣の正面を飾る赤松燎画伯の《白龍図》の左向きの白龍とも呼応している。

 

図6 藤井湧泉《大猫虎図》2022年

 

図7 藤井湧泉《大雲龍図》2021年

 

また、圓徳院の展示の最大の見どころはやはり《蓮独鯉図》(2010年)である。圓徳院の展示では、この作品を中心として建物全体が「蓮池」であるかのような演出を試みている。

特に注目して欲しいのは、《蓮独鯉図》の一つ前に展示されている《白蓮図》(2007年)(図8)である。この作品は、湧泉が生来身に付けていた中国的な「足し算の美意識」と、京都で新たに学んだ日本的な「引き算の美意識」の調和の画境に初めて開眼した作品である。この対角線構図で掴んだ余白の手応えが、3年後の畢生の大作である《蓮独鯉図》(図9)の画面左下の蓮の花や葉の濃密性と、対角線構図で画面右上に大胆に空けた余白の絶妙の均衡に大いに生かされることになる。さらに、本堂脇の《新葉静鯉図》(2021年)(図10)の鯉が、会場内を泳いで再び《蓮独鯉図》の鯉として現れることをぜひ楽しんで欲しい。

 

「藤井湧泉展 龍花春早 猫虎懶眠」 圓徳院会場

 

図8 藤井湧泉《白蓮図》2007年

 

図9 藤井湧泉《蓮独鯉図》2010年

 

図10 藤井湧泉《新葉静鯉図》2021年

 

さらに、繊細なグラデーションで後光が差しているかのような表現を行うのが湧泉の水墨画の大きな特徴の一つであるが、北書院の三つの床の間にそれぞれ展示された三つの《白蓮図》(2017‐18年)(図11)はそれが特に顕著に表れた作品である。国指定名勝の北庭の枯山水を潤すように水を湛えた、夢のように美しい三連の《白蓮図》をぜひ堪能して欲しい。

 

図11 藤井湧泉《白蓮図》2017年・《白蓮図》2017年・《白蓮図》2018年

 

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図12 藤井湧泉《牡丹蝶図》2017年・《雛罌粟蝶図》2018年・《葡萄蝶図》2019年・《牡丹蝶図》2018年

 

 

掌美術館の展示の見どころは、入口入ってすぐ正面の4枚の「花と蝶」の額絵《牡丹蝶図》(2017年)、《雛罌粟蝶図》(2018年)、《葡萄蝶図》(2019年)、《牡丹蝶図》(2018年)(図12)である。

ここで、所蔵品である建仁寺塔頭の清住院に伝わった南北朝時代(14世紀)の《十一面観音坐像》から、蝶が舞い飛び、続く「花と蝶」の《大牡丹蝶図屏風》(2020年)に繋がり、さらに掌美術館における龍虎図の組み合わせである《大雲龍図屏風》(2004年)と《大猫虎図屏風》(2020年)へと導く構成になっている(図13)。

 

図13 藤井湧泉《大猫虎図屏風》2020年・《大雲龍図屏風》2004年

 

そして、湧泉が着物の帯2本に直接手描きした猫虎は、本展のための特別な試みであり、常に現代に生きる水墨画家としてアクチュアルであろうとする心意気と遊び心を示している(図14)。

 

図14 藤井湧泉《猫虎帯》2022年

 

「藤井湧泉展 龍花春早 猫虎懶眠」 掌美術館会場

 

なお、高台寺へと至る台所坂の一番上の台所門には提灯が複数かかっているが、その提灯に描かれた龍虎図の意匠図案もまた湧泉によるものであることを付記しておきたい。

最後に、湧泉は油彩を始めとする西洋画法も完全にマスターしており、完璧な技術に裏付けられたデッサン力は水墨にも生かされ、彼の水墨作品はどれだけ長時間眺めても飽きが来ないことを付記しておこう。

 

 

 

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著者: (AKIMARU Tomoki)

美術評論家・美学者・美術史家・キュレーター。1997年多摩美術大学美術学部芸術学科卒業、1998年インターメディウム研究所アートセオリー専攻修了、2001年大阪大学大学院文学研究科文化表現論専攻美学文芸学専修修士課程修了、2009年京都芸術大学大学院芸術研究科美術史専攻博士課程単位取得満期退学、2012年京都芸術大学より博士学位(学術)授与。2013年に博士論文『ポール・セザンヌと蒸気鉄道――近代技術による視覚の変容』(晃洋書房)を出版し、2014年に同書で比較文明学会研究奨励賞(伊東俊太郎賞)受賞。2010年4月から2012年3月まで京都大学こころの未来研究センターで連携研究員として連携研究プロジェクト「近代技術的環境における心性の変容の図像解釈学的研究」の研究代表を務める。主なキュレーションに、現代京都藝苑2015「悲とアニマ——モノ学・感覚価値研究会」展(会場:北野天満宮、会期:2015年3月7日〜2015年3月14日)、現代京都藝苑2015「素材と知覚——『もの派』の根源を求めて」展(第1会場:遊狐草舎、第2会場:Impact Hub Kyoto〔虚白院 内〕、会期:2015年3月7日〜2015年3月22日)、現代京都藝苑2021「悲とアニマⅡ~いのちの帰趨~」展(第1会場:両足院〔建仁寺塔頭〕、第2会場:The Terminal KYOTO、会期:2021年11月19日~2021年11月28日)、「藤井湧泉——龍花春早 猫虎懶眠」展(第1会場:高台寺、第2会場:圓徳院、第3会場:掌美術館、会期:2022年3月3日~2022年5月6日)等。2023年に高木慶子・秋丸知貴『グリーフケア・スピリチュアルケアに携わる人達へ』(クリエイツかもがわ・2023年)出版。

2010年4月-2012年3月: 京都大学こころの未来研究センター連携研究員
2011年4月-2013年3月: 京都大学地域研究統合情報センター共同研究員
2011年4月-2016年3月: 京都大学こころの未来研究センター共同研究員
2016年4月-: 滋賀医科大学非常勤講師
2017年4月-2024年3月: 上智大学グリーフケア研究所非常勤講師
2020年4月-2023年3月: 上智大学グリーフケア研究所特別研究員
2021年4月-2024年3月: 京都ノートルダム女子大学非常勤講師
2022年4月-: 京都芸術大学非常勤講師

【投稿予定】

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第11章 藤井湧泉展――龍虎花卉多吉祥
第12章 藤井湧泉展――ネコトラとアンパラレル・ワールド

■ 秋丸知貴『比較文化と比較芸術』
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第1章 西洋と日本における自然観の比較
第2章 西洋と日本における宗教観の比較
第3章 西洋と日本における人間観の比較
第4章 西洋と日本における動物観の比較
第5章 西洋と日本における絵画観(画題)の比較
第6章 西洋と日本における絵画観(造形)の比較
第7章 西洋と日本における彫刻観の比較
第8章 西洋と日本における建築観の比較
第9章 西洋と日本における庭園観の比較
第10章 西洋と日本における料理観の比較
第11章 西洋と日本における文学観の比較
第12章 西洋と日本における演劇観の比較
第13章 西洋と日本における恋愛観の比較
第14章 西洋と日本における死生観の比較

■ 秋丸知貴『ケアとしての芸術』
第1章 グリーフケアとしての和歌――「辞世」を巡る考察を中心に
第2章 グリーフケアとしての芸道――オイゲン・ヘリゲル『弓と禅』を手掛かりに
第3章 絵画制作におけるケアの基本構造――形式・内容・素材の観点から
第4章 絵画鑑賞におけるケアの基本構造――代弁と共感の観点から
第5章 フィンセント・ファン・ゴッホ論
第6章 エドヴァルト・ムンク論
第7章 草間彌生論
第8章 アウトサイダー・アート論

■ 秋丸知貴『芸術創造の死生学』
第1章 アンリ・エランベルジェの「創造の病い」概念について
第2章 ジークムント・フロイトの「昇華」概念について
第3章 カール・グスタフ・ユングの「個性化」概念について
第4章 エーリッヒ・ノイマンの「中心向性」概念について
第5章 エイブラハム・マズローの「至高体験」概念について
第6章 ミハイ・チクセントミハイの「フロー」概念について

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